レビュー
動ける役者陣×肉弾戦寄りのアクション配分
アクションは見応えがありました。本予告でも見られる大量の殺し屋集団との乱闘シーンは、肉弾戦寄りの配分で押してくる絵作りになっていて、目黒蓮・高橋文哉ともに身体が動く役者なので画面の説得力が高かったです。
銃撃戦中心ではなく、肉体性で押してくる配分が個人的には好印象でした。
特に高橋文哉は仮面ライダーゼロワン(令和ライダー1作目)の主演から始まったキャリアで、いつのまにかジャンプ実写映画の主演級まで来たな〜という、特撮ファンとしての感慨もありました。
原作・アニメ視聴者なら「あのキャラのあの戦い方が映像化されてる!」とニヤッとできるシーンも要所に入っていました。アニメで個人的に好きだったサカモトさんとシンの連携プレイも、実写でちゃんと映像化されていて嬉しかったです。
サブキャラの「深掘り」が映画尺で犠牲になった
個人的にいちばん物足りなかったのは、サブキャラの背景がほぼ拾われていない点です。アニメ視聴者なら「あの設定が骨格になるキャラ」と分かるサブキャラが、映画ではワンシーンの説明セリフでサラッと触れられて終わり。結果的に「謎にやたら強いキャラクター」に見えてしまう瞬間がありました。
該当のキャラたちは、最初から当たり前のように店にいる状態でスタートして、そこからの深掘りはありません。アニメだと丁寧に描かれていた「店との出会い」「キャラ同士の因縁」が、映画ではバッサリ落ちている印象です。
これは2時間強の映画尺に対して扱う原作話数を欲張った結果なのは分かるのですが、それでもアニメ視聴者からすると、背景なしのままそのキャラたちが画面で活躍するのは、ちょっと感情移入が追いつかないなと思いました。
序盤+刺客編で1本にしてほしかった
結局のところ、映画の尺で扱う原作話数をもう少し絞ってほしかったというのが正直なところです。
個人的には、序盤の日常パート+刺客編(原作3巻ぐらいまで)でまとめて、各キャラの導入と関係性の積み上げに時間を使ってほしかったなと思いました。ORDER 周りは別途次回作で本腰を入れて描く、くらいの構成でも良かった気がします。
今作のキャストの豪華さを考えると、もう一作あれば各キャラ個別の見せ場をしっかり作れそうですし、その方が結果的に「実写化したからこそのご利益」が出る作品になるんじゃないかなと思います。
まとめ
アクションは見応えあり、コメディもちゃんと機能していて、目黒蓮・高橋文哉ともに動ける役者陣のキャスティングは正解だったなと思います。
一方で、アニメ視聴済みでサブキャラの背景まで知っている身からすると、映画尺に詰め込みすぎたことによるテンポの早さとキャラ深掘りの薄さは、期待値との答え合わせとしては惜しい結果でした。正直、観終わった直後の感想は「アニメの方が楽しく見れたな」というものでした。
作品情報
あらすじ
かつて「史上最強」と言われた元殺し屋、坂本太郎。
しかし、ある日、彼は恋に落ちたことであっさりと殺し屋から引退!
結婚し、娘の誕生を経て、街の個人商店の店長となった坂本は、かつての面影が無いほどに……太った!!
だが、そんな彼の首に突如、10億円の懸賞金が掛けられたことで日常は一変。
引用元:映画『SAKAMOTO DAYS』公式サイト
世界中から刺客が集結する――。
愛する家族と平凡な日常を守るため、決して人を殺さずに
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トレーラー
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