引用元:映画『新解釈・幕末伝』公式(公式X)
レビュー
『新解釈・幕末伝』は、福田雄一監督が手がける“幕末コメディ”映画です。
坂本龍馬をムロツヨシ、西郷隆盛を佐藤二朗が演じ、日本の激動期をあえて「新たな解釈」で笑いに昇華した作品。
題材こそ歴史の一大転換期である幕末ですが、肩の力を抜いて楽しむことができ、歴史作品の重さをいい意味で裏切りながら、現代にも通じる人間味をにじませているのが本作の魅力です。
ドタバタ歴史系コメディ
まず本作の特徴として挙げたいのは、圧倒的に“自由”なキャスティングと脚本です。
ムロツヨシ、佐藤二朗、山田孝之という面々が、個性とテンションで幕末を再構築しています。
真面目な歴史ものを期待して観ると「そんなわけないだろう!」とツッコミたくなる場面も多数ありますが、それこそがこの作品の面白さです。
実際の人物像をなぞるよりも、“もしこういう人たちだったら”という大胆な仮定でストーリーを展開しており、まるで歴史パロディの遊園地のような世界が広がっています。
そして、ただのギャグ映画に見えて、実はそれぞれのキャラクターにしっかりとした人間味が描かれているのが秀逸です。
たとえば、坂本龍馬の「理想と現実のギャップに悩む姿」や、西郷隆盛の「人としてのまっすぐさに迷う瞬間」など、笑いながらもふと共感してしまう場面があります。
また、山田孝之をはじめとする個性的なサブキャラクターたちの存在も忘れてはいけません。
彼らの一言一言がテンポ良く絡み合い、ほんの数分でその場の空気を変えてしまうような面白さがあります。
まさに「ドタバタ」なのに、どこか計算されたリズムで観客を引き込み、笑いと勢いに任せて最後まで突っ走る。
その自由奔放さが『新解釈・幕末伝』らしい味わいです。
意外と歴史の勉強にちょうどいい?
笑いのインパクトが強い一方で、本作は意外にも“歴史の導入作品”として優秀です。
坂本龍馬や西郷隆盛がどんな人物だったのか、薩長同盟や大政奉還とはどんな出来事だったのか。
学校の授業ではピンとこなかった言葉が、コミカルなやり取りを通じて自然と頭に入ってきます。
変に難しく説明されるよりも、このくらいの軽さで触れる方が、実際には理解しやすいと感じさせられました。
特に、歴史が苦手な人にとっては入り口としてちょうど良いテンションです。
史実を完全にそのまま再現しているわけではありませんが、物語のベースや登場人物の関係性にはきちんと時代背景が反映されています。
まとめ
歴史に詳しくなくても、笑いたい気分のときにぴったりの作品です。
重厚な歴史映画に疲れた方や、勉強嫌いな子どもと一緒に観る作品を探している方にもおすすめです。
笑いながら学べて、登場人物たちの「人間くささ」にもほっこりできる一作。
ぜひ肩の力を抜いて、この“幕末コメディ”を楽しんでください。
作品情報
あらすじ
今から150年前、日本の未来を変えるため、のちに幕末のヒーローと呼ばれる男・坂本龍馬と西郷隆盛が立ち上がった。
革命的な出来事が繰り返される激動の時代を経て、物語はやがて260年続いた江戸幕府の終焉と、新しい〈ニッポンの夜明け〉へとつながっていく!
そこには、誰も想像し得なかった、〈戦い〉と〈友情〉の物語があった。
引用元:映画『新解釈・幕末伝』公式サイト




