引用元:映画『悪魔祓い株式会社』𝟏𝟐/𝟏𝟐 公開(公式X)
レビュー
拳 × 祓い
マ・ドンソクが企画・原案・主演を務めた『悪魔祓い株式会社』は、そのタイトルからしてパンチの効いた作品です。
ホラーとアクションを融合させた本作は、一見するとネタ的な企画に思えますが、実際に観るとその裏にしっかりとしたエクソシズム(悪魔祓い)の要素が息づいています。マ・ドンソクらしい肉体的な迫力と、意外と本格的なホラー演出が組み合わさった、独自のエンターテインメント作品です。
最初は「マ・ドンソク版エクソシスト?それってネタじゃない?」と思いました。
しかし本作には、ただのアクション映画に収まらない奥行きがあります。
劇中では「エクソシズムの6段階」や悪魔憑きの儀式など、伝統的な悪魔祓いの要素がしっかりと描かれており、思いのほかエクソシスト映画としての側面が強かったです。
また、物語中には悪魔崇拝者たちが次々と登場し、どこか現実離れした“B級感”が漂います。とにかく拳で解決しようとするアクションや、急に雰囲気が変わる展開など、良くも悪くもカオス。その混沌ぶりが本作らしさでもあり、観る人によっては「何だこれ!?」と笑ってしまう場面もあるかもしれません。シリアスとユーモアの境界があいまいで、そこに本作特有の味わいがあります。
よく言えば斬新、悪く言えばどっちつかず
拳で悪魔を倒そうとするという、この発想自体がすでにマ・ドンソク映画の象徴的な魅力です。肉弾戦で超常の存在に立ち向かうという構図は斬新で、笑いと迫力を同時に生み出します。
一方で、この「拳による悪魔祓い」というコンセプトが、ホラー好きには軽く見え、アクション好きには物足りなく映る可能性もあります。その中間を狙ったバランスが、本作の個性であり、同時に評価が分かれる要因にもなりそうです。
エクソシズムを題材にしたホラー映画としては、中盤の宗教的儀式や霊的な演出など、なかなか本格的に仕上がっています。
ただし、観客が求めるマ・ドンソク“らしい”アクションはやや控えめ。もう少し彼の拳が炸裂するシーンを観たかったというのが正直なところです。ホラー演出を優先している分、アクション映画としての盛り上がりは穏やかに感じられるかもしれません。
逆に、色物的な“ネタ映画”として観ると、思っていたよりもホラー寄りで驚く方もいるでしょう。ライトに笑えるバカ映画を想像していると、意外と“ちゃんと怖い”。そのギャップが本作の特徴です。
つまり、『悪魔祓い株式会社』は、ひとつのジャンルに収まらない不思議な立ち位置の作品なのです。斬新だけどクセがある、そんな印象を残します。
まとめ
完全にホラーではなく、完全なアクションでもない、まさに「拳で祓う」という新ジャンルといっていいでしょう。気軽に楽しみたい方も、変化球の韓国映画を求めている方にもおすすめできる作品です。
奇抜さと本格さの狭間を突き進む『悪魔祓い株式会社』。マ・ドンソクの“拳”がどこまで通用するのか、その答えはぜひ劇場で確かめてください。
作品情報
あらすじ
悪魔崇拝カルト集団の台頭により街は混乱に陥っていた。
そんな中、悪魔祓いを生業とする「悪魔祓い株式会社」に、ある依頼が舞い込む。
それは、異常行動を繰り返す妹のウンソを助けてほしいという
医師ジョンウォンからの切なる依頼だった。やがて彼らは、少女を支配する強大な存在と対峙することになり――。
引用元:映画『悪魔祓い株式会社』公式サイト




