引用元:『トランスフォーマー』公式(公式X)
レビュー
トランスフォーマー、はじまりの物語
本作ではオライオンパックスがオプティマスプライムに、D-16がメガトロンに、そしてオートボットとディセプティコンが作られる始まりの物語を描いた作品です。
トラスフォーマーシリーズといえばマイケル・ベイ監督が手がける実写映画シリーズ全7作が有名で、直近だと日本で人気だった「ビーストウォーズ」シリーズを織り交ぜた「トランスフォーマー/ビースト覚醒」が、「ビーストウォーズ」で日本語吹き替えを務めた声優陣をそのまま吹き替え版の声優に起用したことで話題になりました。
そんなトランスフォーマーは平和を愛するオートボットと武力による統治を目指すディセプティコンの対立を描くというのが通例なのですが、そもそもなぜオートボットとディセプティコンが対立しているのか?という点については意外と知らないことの方が多く、なんなら気にしたことすらないというところまでありました。
オートボットとディセプティコンの起源、さらに言えばオートボットの総司令官オプティマスプライムとディセプティコンを率いる破壊大帝メガトロンがいかにして生まれたのかというのはトランスフォーマーシリーズファンにとってはかなり重要なバックグラウンドであり、ある意味では待ちに待った映画化ではないでしょうか?
熱い友情、そして戻ることのないすれ違い
最初、オライオンパックス(後のオプティマスプライム)とD-16(後のメガトロン)は、同じ場所で働く親友として描かれます。
絵に描いたような親友っぷりで、お互いを信頼し、冗談も言い合える中で、時にはオライオンパックスの無茶に振り回されるD-16が見られたりと、とても微笑ましい友情をこれでもかと見せつけられます。
そこからある事件をきっかけに少しずつ2人がすれ違うようになり、果てにはそれぞれが完全に対立し合う2大勢力の長と成長しているのですが、このすれ違いが見ていて本当に辛い…。誰かこのすれ違いを止めることはできなかったのか?と心から祈りたくなるほどでした。
フルCGで描くトランスフォーマー
これまでマイケル・ベイ監督が手がけた全7作のトランスフォーマーシリーズは実写混じりの超リッチな変形モーションが見られるものでした。
本作は「ビーストウォーズ」のように全編フルCGで制作されており、舞台がトランスフォーマーたちの故郷であるサイバトロン星ということもあってかトランスフォームを擬態として使わないため、これまでの全7作ほどリッチな変形モーションは見られないのが残念でした。
しかしフルCGで描いているが故にいいところもあり、サイバトロン星の景色・描写や1つの場面にたくさんのトランスフォーマーが登場する圧巻なシーンなどなど、全7作のスタンスで作っていたら製作費は青天井だったかもしれないとすら思いました。
まとめ
見終わった感想としては、オートボットとディセプティコンの起源、そしてオプティマスプライムとメガトロンの因縁を知れたことによって、これまで見てきたトランスフォーマーシリーズにより深みが出て、とても満足度が高かったです。
オライオンパックスとD-16の友情もかなり見どころで、老若男女問わずこの2人の行く末を見届けて欲しいと思います…!
作品情報
あらすじ
「最高の親友は、最悪の宿敵になる運命なのか?」
トランスフォーマー、はじまりの物語労働ロボットとしてサイバトロン星の地下都市で働く若い二人組ロボットは、
正義のオートボットをまとめる最強のヒーロー“オプティマスプライム”になる前のオライオンパックスと、
破壊の限りを尽くす最悪の宿敵“メガトロン”になる前の“D-16”。
「トランスフォームも出来ないくせに」と上官からバカにされる二人は、トランスフォーマーに必要な変形能力をまだ持っていない。
不完全な二人は、お互いをかばい合い、気の合った掛け合いと、友情のグータッチを交わし、共に働いていた。ある日、謎のSOSメッセージを受けた二人は、バンブルビー(B-127)、エリータ-1の力を借り、SOSの座標へと向かう。
四人は、謎めいたアルファトライオンの力により、トランスフォーム(変形)能力を手に入れるのだった。
新たに手に入れた力を使い、迫りくる危機に立ち向かおうとするオプティマスとメガトロンだったが、二人の正義感には少しずつ隔たりが生まれつつあった。
トランスフォーマーの母星サイバトロン星の運命を左右する大規模な戦闘が始まる中、
固い友情で結ばれた親友同士の関係性が、新しい力に目覚めたことで微妙に変化していく。。。