引用元:【公式】『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(公式X)
レビュー
自然災害の恐怖
本作はテレビドラマ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」の第二作目劇場版となります。
前作「劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』」ではテレビドラマからの後日談が強く意識されていて、ドラマシリーズの映像も多く採用されており、劇場版から初めて見る人にとってはちょっとハードルが感じる出来栄えでした。
それに比べて本作は、大筋・設定こそ予習されていた方が良いと感じるものの、前作よりもより初見さんに優しい作りになっていたかと思います。
そして前作は人的原因による災害発生だったのが、本作では噴火・地震による自然災害で、毛色がかなり変わってきています。
奇しくも、我々の生きている現実世界では本作公開直前にトカラ列島の噴火・地震による自然災害が発生していて、映画館の入り口に、気分を害する可能性がある旨の張り紙が出されることに。
現実世界で連日報道されている様子を見ていた上で本作を鑑賞すると、より自然災害の恐ろしさや現場の緊迫感が強く伝わってきます。
個性的な新登場キャラクター
舞台となるのが沖縄・鹿児島付近の離島地域ということもあってか、ドラマシリーズ・前作の都会とは全然違った雰囲気で、良い意味で田舎感を感じさせられます。
今回発足された南海MERには、そんな島民との関係を日々築いている医療班が搭乗しています。
平時には島民と一緒に飲んだり踊ったりするような、良くも悪くも緊張感が無いように見え、東京メンバーと比べると個性的なキャラクターが登場します。
島民も、ザ・田舎というような人々ばかりで、それぞれクセが強いキャラクターばかりですが、個人的なイチオシが島民の麦生さん!
人情に熱い男で、ノリもよく、どこか頼りなさそうにも見えるけど、やるときはやる!そんな姿に、鑑賞後はすっかり麦生さんに夢中になっていました。
まとめ
テレビドラマが終了してからも劇場版展開が続いている「TOKYO MER~走る緊急救命室~」ですが、エピソードのフォーマットがある程度決まっているので、これから先は地方を舞台にした続編制作が容易そうに思っています。
それこそ前作「劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』」では鴨居チーフが海外から呼び寄せたという設定があるので、今後海外展開も可能性としてはあるのかも?
とはいえ、人的災害・自然災害と大きな2パターンは出てしまったので、いかに観客に飽きられないように続編を作っていくのかというところも、これからの見どころになるかなと思いました!
作品情報
あらすじ
2025年、これまでの実績が評価され、全国の主要都市である札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡に新たなMERが誕生していた。
一方、沖縄・鹿児島では離島地域に対応できるMERの誘致活動が活発化。
オペ室を搭載した特殊車両=NK1を乗せたフェリーで、南の海の島々を巡る“南海MER”の試験運用が開始された。TOKYO MERチーフドクターの喜多見、看護師の夏梅は指導スタッフとして南海MERに赴任し、医療が行き届かない離島医療に従事していた。
そんなある日、とある南の島で突如として大規模な噴火が発生—
溶岩が村を焼き尽くし、飛び交う巨大な噴石が道路や建物を破壊する。
噴煙のため、ヘリコプターによる上空からの救助は不可能。
そして海上自衛隊や海上保安庁の到着には、なお数十分を要する……絶望的な状況の中、島に取り残された79名の全員の命を救うため、南海MERは決死のミッションに挑んでいく。
引用元:劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』