【レビュー】マッドマックス:フュリオサ

マッドマックス:フュリオサ
引用元:ワーナー ブラザース ジャパン(公式X)

レビュー

前作怒りのデスロードに繋がる前日譚

本作、「マッドマックス:フュリオサ」は2015年に公開された前作の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の前日譚にあたるストーリーです。

マッドマックス 怒りのデス・ロード」でイモータン・ジョーが受胎出産させる目的で監禁していた妻(ワイブズ)を逃す計画を企てたフュリオサが主人公となるスピンオフのような作品で、歴代マッドマックスシリーズの主人公のマックスは今回登場しません。

そのため、マッドマックスシリーズの事前知識はさほど必要なく、本作からマッドマックスシリーズに初めて触れるという方でも問題なく鑑賞可能な作品となっています。

強いて言えば、マッドマックスの世界が崩壊し荒廃した世紀末な世界観に慣れるためには、マッドマックスシリーズを一番最初から見ると順応しやすいかもしれません。

意外とハマり役なクリス・ヘムズワース

本作のメインヴィランとなるディメンタス将軍を演じるのはMCUでソー役でお馴染みのクリス・ヘムズワースです。

これまでMCUという超BIGなユニバースでソーという劇中でBIG3と言われるヒーローを演じてきたクリス・ヘムズワースにとって、ソーの絶対的なヒーローとは真逆となる狂気のヴィランとなるディメンタス将軍を演じるというのは、クリス・ヘムズワースに対して感じる印象を覆すものであり、大きな挑戦だったと思います。

じゃあ実際ディメンタス将軍ってどんなキャラクターなのか?というと、しっかりヴィランなのですが、クリス・ヘムズワースが演じているということもあってか、どことなくソーっぽいヴィランに感じました。

具体的には、序盤に搭乗しているバイクはバイクを3つ繋げて改造したものの後ろにサイドカーのようなものをくくり付け、バイクのアクセルは繋いだ紐で操作するというサンタさんスタイルは北欧神話に出てきそうな馬車を彷彿とさせます。

他にも、赤いケープを羽織っていたり、キャラクター性も狂気のヴィランではあるのですが、どこかおちゃらけているようなところもどことなくソーを思わせるようなキャラクター性に思いました。

逆に言えば、完全に今までにないタイプのキャラクターというわけではなく、ソーもディメンタス将軍もどことなく似ているけど立場の異なったキャラクターというところでは、クリス・ヘムズワースも演じやすかったかもしれません。

ド迫力のバイカーアクション

本作では様々な車やバイクが、世紀末仕様で爆走します。

主人公フュリオサが、護衛隊長ジャックと共に搭乗するタンク車は、イモータン・ジョーが統治する姿がタンクに刻印された銀ピカな仕様で、あっと驚く攻撃手段を搭載しています。(ここはぜひスクリーンで実際に確認していただきたい!)

ディメンタス将軍が後半搭乗するモンスタートラックもめちゃめちゃパワフルで他の車やバイクにできないモンスタートラックならではなカーアクションは見応えたっぷりです!

他にも、それぞれの所属するグループの特徴にあったバイクや車、そして強奪・強襲する手法も様々で見ている側を飽きさせません。

マッドマックスシリーズ全体を通して思うのですが、このアクション、怪我人とか出てないんだろうか、大丈夫なんだろうか、と心配になる程に迫力満点です。

まとめ

2015年に「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が公開された際は一種の社会現象のようになって、連日SNSは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の話題で持ちっきりでした。

本作、「マッドマックス:フュリオサ」も「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に負けないくらい迫力満点で見どころたっぷりなのでもっと話題に上がってほしいです!

ただマッドマックスシリーズ主人公のマックスが登場しないという点が、シリーズファンはどう評価するのかが気になるところではあります。

世紀末の荒野を爆走する改造車と迫力満点なアクションをぜひ大きなスクリーンとダイナミックな音声でお楽しみいただければと思います。


作品情報

あらすじ

世界崩壊から45年。
バイカー軍団に連れ去られ、故郷や家族、人生の全てを奪われた若きフュリオサ―
改造バイクで絶叫するディメンタス将軍と、
鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョーが派遣を争う”MADな世界”と対峙する!

怒りの戦士フュリオサよ、復讐のエンジンを鳴らせ!

引用元:映画『マッドマックス:フュリオサ』公式サイト

トレーラー