引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
2025年5月23日、ついに公開を迎える映画「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」。長きにわたり世界中の観客を魅了してきたトム・クルーズ主演のスパイアクション大作が、どのような結末を迎えるのか、期待が高まります。
この待望の最新作を最大限に楽しむためには、過去のシリーズ作品を振り返っておくことが不可欠です。すでに熟練のIMF(Impossible Missions Force)エージェントである皆さんも、イーサン・ハントの世界に足を踏み入れたばかりの新米も、このガイドを読めば、来るべきミッションに完璧に備えることができるでしょう。過去の任務を再確認し、最新作への接続を理解することで、「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」をより深く、そしてエキサイティングに堪能できるはずです。
ミッション:インポッシブルとは
1996年に始まった「ミッション:インポッシブル」映画シリーズは、同名の伝説的なテレビドラマ「スパイ大作戦」を基に製作されました。主人公イーサン・ハントは、不可能と思われる数々の危機的な状況に立ち向かい、世界規模の脅威を阻止する使命を遂行してきました。
このシリーズの魅力の一つは、何と言っても主演のトム・クルーズが、危険なスタントの数々を自らこなしていることです。その迫真のアクションは、観る者を常に釘付けにします。また、全世界での興行収入が35億ドルを超えるという驚異的な数字が示すように、その人気は衰えることを知りません。
初期の作品では、それぞれのミッションが比較的独立した物語として展開していましたが、シリーズが進むにつれて、登場人物やストーリーラインがより深く絡み合うようになり、壮大なサーガへと進化を遂げています。特に近年では、過去の出来事や敵との因縁が、新たなミッションに大きな影響を与えるようになっています。
ミッション:インポッシブルシリーズ
それでは、最新作「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」に備えて、これまでの7作品のミッションを振り返ってみましょう。各作品のあらすじ、重要な登場人物、そして最新作に繋がる可能性のある重要な要素に焦点を当てて解説します。
ミッション:インポッシブル
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
往年の人気TVシリーズ「スパイ大作戦」の映画化。東欧で展開されたスパイ組織IMFの作戦は情報漏れのために失敗に終わる。多くの仲間を失ったイーサンは、これがIMF内の裏切者を見つけ出すための作戦だと言うことを知るが、その疑いは自分にかかっていた。真実を暴くために、死んだリーダー、ジム・フェルプスの妻クレアと連絡を取るイーサン。彼は、元CIAのクリーガーと天才ハッカーのルーサーを新たなメンバーに加え、大胆不敵にもCIA本部への潜入を試みる…。
引用:ミッション:インポッシブル
解説
この作品のハイライトは、イーサンがCIA本部の中央コンピュータールームに、天井からワイヤーで吊り下げられて侵入するシーンでしょう。息をのむほどの緊張感と、わずかなミスも許されない状況は、シリーズを代表する名場面として語り継がれています。
当初のチームリーダーであったジム・フェルプス(ジョン・ヴォイト)が、実は裏切り者であったという衝撃的な展開は、オリジナルTVシリーズからのファンにとっては賛否両論を呼びました。また、後のシリーズで重要な役割を果たすCIA長官ユージーン・キットリッジ(ヘンリー・ツェーニー)が初登場するのもこの作品です。さらに、イーサンと共に全シリーズに登場するルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)も、この最初のミッションで初めてチームに加わります。
キットリッジが長らくシリーズに登場しなかったにもかかわらず、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」で再登場したことは、過去の出来事、特にこの最初のミッションにおけるイーサンとの関係性が、「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」において再び重要な意味を持つ可能性を示唆しています。キットリッジは当初イーサンを疑っていましたが、最終的には彼の能力を認めることになります。この複雑な関係が、最新作でどのように展開するのか注目されます。
ミッション:インポッシブル 2
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
バイオサイト製薬の研究員であるネコルヴィッチ博士は、同社で開発されたキメラウイルス (Chimera)と、その治療薬ベレロフォンを携えてシドニーからアトランタへ飛行機で移動する際、イーサン・ハントに護衛を依頼。イーサンが休暇中だったため、IMFはショーン・アンブローズを替え玉としてネコルヴィッチに同行させたが、途中で飛行機はアンブローズと手下らによって事故に見せかけ墜落させられてしまう。
引用元:ミッション:インポッシブル2(Wikipedia)
解説
このミッションでは、プロの泥棒であるナイア・ホール(タンディ・ニュートン)が、アンブローズの元恋人であることを利用して潜入捜査を行うことになり、イーサンとナイアの間には危険なロマンスが芽生えます。
ジョン・ウー監督がメガホンを取った本作は、二丁拳銃を構えたアクションシーンや、鳩が舞うスローモーションなど、彼の独特な映像美が際立っています。また、バイクチェイスや格闘シーンなど、スタイリッシュなアクションが満載です。ルーサー・スティッケルと、ヘリコプターの操縦を担当するビリー・ベアード(ジョン・ポルソン)が、イーサンのチームとして再び登場し、彼の作戦をサポートします。
一見すると単独の物語のように見える本作ですが、ナイアとのロマンスは、イーサンの個人的な感情がミッションに影響を与えるという、後のシリーズにも見られるテーマの先駆けとなっています。また、シリーズを通して、イーサンは任務遂行のために、時に危険な役割を他者に強いることへの葛藤を抱えており、ナイアの存在はその葛藤を象徴しているとも言えるでしょう。
ミッション:インポッシブル 3
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
第一線から退いて、諜報機関IMFの教官になったイーサン。だが教え子のピンチをきっかけに、彼は現役復帰を決意。強大な敵オーウェンが狙う“ラビットフット”の正体を探るが、イーサンの婚約者ジュリアを誘拐されてしまい…。
引用元:ミッション:インポッシブル 3
解説
このミッションで、イーサンは後に彼の右腕となる優秀な技術専門家、ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)と初めて出会います。ベンジーのコミカルなキャラクターと、高度な技術スキルは、以降のシリーズにおいて欠かせない要素となります。
本作では、イーサンが愛するジュリアを救うために奔走する姿が描かれ、彼の個人的な感情がミッションの成否に大きく関わるという、より人間的なドラマが展開されます。また、イーサンの上司であるジョン・マスグレイブ(ビリー・クラダップ)による裏切りも描かれ、IMF内部の不確実性が改めて示唆されます。
ジュリアの存在は、イーサンにとって常に守るべき大切なものであり、彼の行動原理の根幹をなしています。この作品で描かれた彼女との絆は、後のシリーズにおける彼の決断や行動に、深い影響を与えることになります。また、「ラビットフット」の正体は最後まで明かされず、シリーズを通して謎めいた存在として残ります。
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
計画も、サポートも、選択も、ない。ロシアのクレムリンが爆破されIMFはその犯行に関与したとみなされる。 容疑を晴らすべくエージェントのイーサン・ハント(トム・クルーズ)と彼のチーム(「アベンジャーズ」のジェレミー・レナー、「スター・トレック」のサイモン・ペッグ)は密かに行動を開始。 彼らが突き止めたのは核戦争をめぐる陰謀だった。世界を救うべく、ありとあらゆるハイテク機器を駆使し、最高に縦横で危険なミッションに命がけで挑む!
引用元:ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
解説
このミッションでは、新たなチームメンバーとして、分析官のウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)と、同僚を殺害した犯人を追うジェーン・カーター(ポーラ・パットン)が加わります。
本作の最大の見どころの一つは、イーサンがドバイにある世界一高い超高層ビル、ブルジュ・ハリファの外壁を、特殊な吸盤手袋を使ってよじ登るという、息をのむほど危険なスタントです。また、ルーサーとベンジーもチームに復帰し、イーサンの作戦をサポートします。
政府の支援なしに活動するという状況は、IMFのメンバーたちの個々の能力とチームワークをより際立たせ、イーサンのリーダーシップを強調します。「ゴースト・プロトコル」というコードネームは、彼らが公式には存在しない、影の存在として活動することを意味し、その危険な状況を象徴しています。
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
IMFが解体され、イーサン(トム・クルーズ)とチームのメンバーは優れた技能を持つ諜報員たちによる組織“シンジケート”と対峙することになる。イーサンたちはイギリス人エージェント、イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)と手を組むが、彼女がならず者組織シンジケートのメンバーか否かは謎だ。
引用元:ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
解説
このミッションで重要な役割を果たすのが、謎めいたMI6のエージェント、イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)です。彼女は敵か味方か分からない複雑な立場でありながら、イーサンと深い絆を築いていきます。また、シンジケートのリーダーであるソロモン・レーン(ショーン・ハリス)は、以降のシリーズにおいてもイーサンの宿敵として登場します。ルーサーとベンジーも再びチームに加わり、イーサンを支えます。
ソロモン・レーンの登場は、シリーズに継続的な脅威をもたらし、後の作品におけるイーサンの戦いをより個人的なものにしました。イルサ・ファウストの存在は、イーサンにとって重要な協力者であり、時に敵対する関係性を通じて、物語に深みを与えています。IMFの解散という状況も繰り返され、イーサンたちが常に組織の枠組みを超えて活動することを余儀なくされます。
ミッション:インポッシブル/フォールアウト
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
任務の最中、イーサン・ハント(トム・クルーズ)はチームを救うことを選ぶ。その結果、盗まれたプルトニウムが敵の手に渡ってしまう。イーサンは核の脅威を食い止めるため、CIAのタフなエージェント(ヘンリー・カヴィル)と手を組まざるを得なくなる。
引用元:ミッション:インポッシブル/フォールアウト
解説
このミッションでは、CIAのエージェント、オーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)が、イーサンの監視役としてチームに加わりますが、後に彼がジョン・ラークであることが判明します。また、前作で逮捕されたソロモン・レーンも、依然として大きな脅威として存在感を示します。イーサンとイルサ・ファウストの複雑な関係も引き続き描かれ、さらに、イーサンの元妻ジュリアが再登場し、物語に個人的な要素を加えます。
「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」は、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」の出来事を直接的に引き継ぎ、イーサンの過去の行動がもたらす影響と、物語の連続性を強調しています。ソロモン・レーンの再登場と、イルサとの複雑な関係は、後の「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」へと繋がる重要な要素となります。また、一見信頼できそうな味方が実は敵であるという展開は、スパイ映画の醍醐味を改めて示しています。
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
引用元:『ミッション:インポッシブル』公式(公式X)
あらすじ
イーサン・ハント(トム・クルーズ)とIMFチームは、これまでで最も危険な任務に乗り出す。それは、全人類を脅かす恐ろしい新兵器が悪の手に渡る前に追跡することだ。世界の運命を懸けて、地球を巡る危険なレースが始まる。謎に満ちた全能の敵に直面したイーサンは、自分の使命を果たすことが最も重要だと考えざるを得なくなる。たとえ大切な人々の命を犠牲にすることになっても。
引用元:ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
解説
このミッションでは、イーサンの過去を知る謎の強敵ガブリエル(イーサイ・モラレス)が登場し、イーサンを苦しめます。また、腕利きの泥棒グレース(ヘイリー・アトウェル)も、イーサンのミッションに深く関わることになります。ルーサー、ベンジー、そしてイルサ・ファウストといったお馴染みのメンバーも再登場しますが、本作ではイルサが悲劇的な最期を迎えます。さらに、かつてのCIA長官キットリッジが、CIAの新たなトップとして再登場します。
本作は、「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」へと直接繋がる物語であり、衝撃的なクリフハンガーで幕を閉じます。強力なAIという現代的な脅威の登場、主要キャラクターの死、そして過去のキャラクターの再登場など、シリーズの集大成とも言える内容となっています。イルサの死はイーサンにとって大きな痛手となり、彼の今後の行動に大きな影響を与えるでしょう。また、キットリッジの再登場は、シリーズの原点回帰を示唆し、最終章に向けて物語が収束していく可能性を感じさせます。
ミッション遂行順序:最適な視聴戦略
シリーズを最も効果的に予習・復習するためには、公開順に作品を鑑賞することをお勧めします。
- ミッション:インポッシブル(1996年)
- ミッション:インポッシブル 2(2000年)
- ミッション:インポッシブル 3(2006年)
- ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年)
- ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション(2015年)
- ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年)
- ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年)
この順番で鑑賞することで、物語の時系列とキャラクターの成長を自然に追うことができます。初期の作品は比較的独立した物語でしたが、後の作品は過去の出来事を踏まえているため、公開順に見るのが最も理にかなっています。
結論
「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」は、長きにわたるシリーズの壮大な結末を迎えるであろう、非常に期待される作品です。過去のミッションを再確認することで、あなたは来るべき最終決戦に臨むための準備を万全にすることができます。さあ、過去のミッションを振り返り、イーサン・ハントの驚くべき旅路を再体験しましょう。そして、2025年5月23日、映画館で待ち受けるスリリングな体験に備えましょう!