引用元:映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
レビュー
ゴーストが前作よりもパワーアップ
ゴーストバスターズ/フローズン・サマー は ゴーストバスターズ/アフターライフ の続編となる作品です。
前作と比べて、 ゴーストバスターズ/フローズン・サマー の大ボスの位置付けとなるガラッカはPVからもわかるように氷を操る能力を持っており、海やニューヨークの街全体を容易く凍らせてしまうほどの力を持っています。
凍った地面からは鋭利な氷柱が突き出し人々を襲います。
過去作でも様々な強力なゴーストが登場していましたが、単独でここまで強力なゴーストが登場するのは初めてではないでしょうか?
これまでのゴーストバスターズでも街中への被害は甚大なものではありましたが、明確に人が死亡するという表現は今までなかったかと思います。
しかし、 ゴーストバスターズ/フローズン・サマー ではPVの中に登場するだけでも数人の人物が氷漬けになり砕けるという描写があり、明確に人が死亡しているという表現がされています。
それだけガラッカのもつ氷の力は強大で、未だかつてないレベルの恐怖・絶望感を観客に与えることを約束してくれます。
ゴーストバスターズもパワーアップ
パワーアップしたのはゴーストだけではありません。ゴーストバスターズが使う設備やアイテムもパワーアップしています。
空を飛ぶゴーストトラップ
前作の ゴーストバスターズ/アフターライフ では、それまでのシリーズでは手で持って地面に設置し、遠隔でペダルを踏むことでゴーストを格納することのできるというゴーストトラップをラジコン仕様に改造することで、遠隔からでも自由にゴーストの元にゴーストトラップを設置することが可能になっていました。
本作の ゴーストバスターズ/フローズン・サマー では、そのゴーストトラップがさらに進化。
ゴーストトラップの四角にプロペラを設置することでゴーストトラップをドローン化。空高く飛んでいくゴーストにも対応可能なアイテムにパワーアップしました。
しかもその操作は専用ゴーグルをつけることでドローンに取り付けられたカメラから得られる視界で操縦できるというもの。すごく現代的です。
ゴースト研究所
今までは捕獲したゴーストは地下の貯蔵庫に貯めるだけでした。
それがゴーストバスターズ初期メンバーであるウィンストン・ゼドモア氏の所有する施設にゴーストの研究所を建設しました。
ゴースト研究所では、捕獲したーゴーストを動物園で飼育するかのようなショーケースの中に入れることで生態を観察したり、ゴーストを捕獲するためにより便利な機械が開発されています。
ゴーストの生態を観察できるというのが一つ斬新なところで、この技術が確立されると動物園ならぬゴースト園のような新しいレジャー施設が将来的に作られるようになるかもしれません。
とは言え、人間に扱いきれない人智を超えた存在を制御するのは難しく、ジュラシックパークのようにゴースト園のゴーストが逃げ出して街中大騒ぎ!なんてことにもなりかねないだろうと思うので、今の規模のまま、ちゃんと研究所としてなるべく安全に施設運営をしていってほしいところです。
若い世代にも負けない初代メンバー
引用元:映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
2000年代に入ってからゴーストバスターズシリーズのリブートが何作かされるようになってから、初代メンバーを演じた俳優陣がカメオ出演的にスクリーンに登場し、古くからのファンを喜ばせて来ました。
しかし今回はカメオ出演なんてそんなチョイ役ではなく、序盤からがっつりメインキャラクターとして役割を持っており、初代メンバーもゴーストバスターズの衣装を見に纏い実際にゴーストと対峙します。
この展開はファン待望すぎてめちゃくちゃ熱い!
徐々に若い世代にバトンタッチをしていくという流れが中心にある中で、初代メンバーも一緒に共闘する。ドラゴンボールで言えば孫悟飯と孫悟空の親子かめはめ波くらい熱い展開です。
叶わぬ夢ではありますが、すでに亡くなってしまった初代メンバーのハロルド・ライミス氏も同じスクリーンで見たかった。実際に目で見ることはできませんが、きっとゴーストとして同じ場面に登場していたことでしょう。
また、上映最後にアイヴァンに捧ぐと追悼メッセージが挿入されています。
アイヴァンとは初代ゴーストバスターズシリーズの監督を手がけたアイヴァン・ライトマン氏のことを指しており、アイヴァン監督もきっとこの展開には目頭を熱くして楽しむことができるシーンになったのではないかなと思います。
日本語吹替版ならではのお楽しみも!
映画本編とは直接の関係はありませんが、吹替版のエンドロールの後には、「オトナブルー」で一躍有名になった新しい学校のリーダーズが歌うカバーソングのMVが上映されます。
通常、スタッフロールの後に日本語字幕や日本語吹替のテロップが入るところまでくると、そのまま上映は終了し劇場の明かりがつくのですが、本作ではそのままMVが上映されます。
カバーソングというだけあって、原曲のゴーストバスターズの雰囲気やキャッチーなフレーズはそのままに、現代ポップ風にアレンジされています。MVを映画館で見るってそうそう無い機会なのではないでしょうか?
この情報を事前に知っている人が多かったのかたまたまなのかわかりませんが、珍しくスタッフロールが終わるまで席を立つ人はいませんでした。
他にも日本語吹き替えゲスト声優として、お笑い芸人のチョコレートプラネット・フィギュアスケート選手の本田真凜・VTuberの宝鐘マリンが出演しています。
個人的にゲスト声優枠は声優としての演技がイマイチなことが多く、あまりにメインな役所に配役されると映画全体が楽しめないというようなことになりかねないのであまり好きではないのですが、本作においては気になるようなほどの違和感はなく普通に楽しむことができました。
MARVEL映画でスタンリーを探すかの如く、推しの声優さんがどこに登場しているのかを探すというのもまた楽しみ方の一つかなと思います。
まとめ
全体的にゴーストに対する絶望感は過去のゴーストバスターズシリーズの中ではダントツで高かったと思います。
そんな中でもマシュマロマンやスライマーをはじめとする個性的で可愛いゴーストも引き続き参戦するので、ホラー映画にはなりきらないラインを絶妙にコントロールできているのはさすがゴーストバスターズだなと感じました。
続編に関する描写や続報はまだ耳にしていないのですが、ゴーストバスターズシリーズはどんどん盛り上がって来ているので、この後に続編が作られるのであればそれもとても楽しみです。
もしまだゴーストバスターズシリーズを見たことがないという人がいれば、前作の ゴーストバスターズ/アフターライフ を見てから本作を見に行きましょう。きっとゴーストバスターズシリーズが好きになって、初代ゴーストバスターズも見たくなると思います!
作品情報
あらすじ
太陽が降り注ぐ真夏のニューヨーク。
謎の男によって街角のオカルト鑑定店へ持ち込まれた、先祖代々伝わるという骨董品。ゴースト退治のプロである”ゴーストバスターズ”として活動するスペングラー家は、ゴースト研究所の調査チームと協力し、その正体が全てを一瞬で凍らせる史上最強ゴースト<ガラッカ>を封印する”ゴーストオーブ”であることを突き止める。しかし、手下のゴーストたちの策略によってガラッカが封印から解き放たれてしまう。氷のパワーでニューヨーク中を襲うガラッカ。人々が海水浴を楽しむビーチにも、突如として巨大な氷柱が大量出現!悲鳴を上げながら逃げ惑う人々をよそにその勢いはとどまらず、ニューヨークの街は氷河期さながらの氷の世界に―。
果たして、ガラッカの真の目的とは何なのか。謎の男とは一体何者なのか。
引用元:映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
そして、ゴーストバスターズはゴーストたちに奪われた夏を取り戻し、ニューヨーク、そして世界を救うことができるのか――。