引用元:特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター(公式X)
レビュー
今も昔も変わらない地球署のメンバー
特捜戦隊デカレンジャーが放送していた当時から20年が経ち、地球署のメンバーもそのまんま20年歳をとって40歳前後に。
そんな時間を感じさせることのない地球署のメンバーは今も昔も変わらずのスタンスで、バンの破天荒で猪突猛進なところ・ホージーのちょっとスカしたルー語かぶれなところ・センちゃんのマイペースで逆立ちして思考整理するところ・ジャスミンのエスパーでちょっとおちゃらけたところ・ウメコのお風呂シーンとちょっとおバカなところ・テツのナンセンスな口癖などなど。どこをどう切り取っても当時のままのデカレンジャー地球署のメンバーを見ることができます。
ドギーは着ぐるみなので見た目はさほど変わらないのですが、スワンさん演じる石野真子さんは60歳超えとは思えない若さを保っていて、良い意味で熟練な演技・風格を感じることができました。
デカレンジャーだからこその世界観への戻りやすさ・作りやすさ
通常、スーパー戦隊や仮面ライダーには敵役として「悪の組織」が存在します。
そんな中、デカレンジャーはシリーズを通して「悪の組織」という概念が存在せず、妖怪ぬらりひょんのような動きをするエージェント・アブレラがTVシリーズのボスとして動いていたものの、組織というものは概念としてほとんど存在しないという特徴があります。
その設定が故に、TVシリーズでは1話完結の刑事ドラマのような放送が続いていたのですが、本作のような映画・Vシネクストなどでデカレンジャーが再集結したとしても、「なぜ再びデカレンジャーが正義のヒーローとして戦う必要があるのか?」という必然性を達成するための設定のハードルが非常に低く、TVシリーズ放送当時に戻ってTVスペシャルをみているかのような感覚でスッと世界観に戻って楽しむことができます。
デカレンジャーと高知県のコラボ
本作の目玉のひとつとして高知県とコラボしたシーンがあります。
わざわざ高知県に行く必要があったのか?と言われると、ちょーっとこじつけ感のある設定にも思いましたが、そこまで不自然な印象はありませんでした。
その上でなぜ高知なのか?というと、少し前に発表された「歴代47スーパー戦隊×全国47都道府県」において、高知県はデカレンジャーとの組み合わせになっています。
そしてテツ役の吉田友一さんが高知県に移住しており、地域おこしの一環としてデカレンジャーの映画撮影の企画が立ち上がったということのようです。
劇中でも高知の名産や観光地がたくさん紹介されており、一度高知に行ってみたいという気持ちにもなりました。
まとめ
デカレンジャーは以前に10周年記念作品として 10 YEARS AFTER も出しているということもあり、アニバーサリー作品を継続して出してくれているスーパー戦隊です。
次は30周年、地球署のメンバーも50歳前後となってきますが、きっとアニバーサリー作品を出してくれることを期待しましょう!
作品情報
あらすじ
平和を守るデカレンジャーの6人が地球署にそろって20年、そんなタイミングで大爆破事件が発生した!
急行したウメコとセンは、現場にいたジウジッソ星人の子・マープルから怪しい女エイリアンがいたと目撃情報を得る。姿を現したエイリアンの確保を試みるデカレンジャーたちの前にプレミアデカレッドが登場するが、呼吸が合わずに取り逃がしてしまう。
プレミアデカレッドに変身していたのは、バンが指導するファイヤー・スクワッド所属の新人・江戸川塁。バンと塁は地球に落ちた未確認物体の調査に来たところだった。
その後の捜査で容疑者となるアリエナイザーの正体は、銀河の麻薬王タレワラーネの妻・ラエンジョと判明。タレワラーネは塁にデリートされていて、その復讐でラエンジョが行動しているのでは?という捜査方針から、ラエンジョを追ってホージーとジャスミンはラエンジョの住んでいたチーマ星へ、バンとウメコと塁はエイリアン特区へ向かった。
一方、爆破現場一帯から発見された手掛かりの謎を追って、センとテツはあらゆる植物に精通した牧野植物園学芸員モクミスに会うために高知へ駆けつける。だがふたりを前にしたモクミスは、リドミハ星人の姿になっていきなり攻撃をしかけてきた!
デカレンジャーたちの捜査は果たして事件を解決に導けるのか!?
引用元:Vシネクスト「特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター」公式サイト