【レビュー】アマチュア

アマチュア
引用元:20世紀スタジオ(公式X)

レビュー

新感覚のスパイ映画

スパイ映画というと「ミッション:インポッシブル」や「007」のような爽快感強めなアクション映画を思い浮かべることが多いかなと思います。

本作は上記のような王道系スパイ映画とは違い、派手なアクションや肉体でどうにかするというな力技での解決ではなく、持ち前の頭脳で問題に立ち向かっていくストーリーです。

そもそも主人公はスパイではなくCIA捜査官。銃の扱いなど殺しに関する訓練を受けていないインテリ系です。

テロ組織に命を奪われた妻のために復讐を決意するのですが、よほど腕っぷしに自信がなければ実行に移すことは至難の業で志半ばで自身が殺されてしまったり、挫折してしまうのが通常だと思います。

そんな中でも諦めずに教えを乞い、ゴールに向かって突き進む姿は、会社や学校などで自分の非力さを感じている人に勇気を与えてくれるような姿に見えました。

知識・技術は武器

主人公の職業はCIA捜査官、その中でもとりわけ優秀だった主人公はCIAの設備や人脈を使って犯人を追い詰めて行きます。

しかし、銃の扱いなど殺しに関する訓練を受けていないため、自分が持っている知識と必要とされている技術の中でも得意な技術を見つけ出すことで、犯人との展開を有利に持って行きます。

ここから受け取れたメッセージ性として、「結果(復讐を果たす)が伴うのであれば、王道に囚われず自分の得意とする道を行け」というものです。

何事にも向き不向きがあるので、それをいかに理解した上で新しい挑戦に億劫にならず、その中で自分にとって向いていると思えた技術を伸ばしていくことで結果に結びつくという、ある種の成功体験を疑似体験させられたような気持ちになりました。

とはいえ主人公なので、そもそもIQが高くてCIA捜査官っていうポジションがかなり恵まれている環境・設定だなとも思いますが、主人公のバックボーンを想像すると、人生の中で自分の得意とすることを突き詰めていった結果がこの環境なのかなとも思いました。

まとめ

決して王道ではないスパイ映画ですが、決して地味すぎることもなく、むしろ主人公の持っているスキルが自分自身と重なって見えて、逆に感情移入が捗りました。

新しい角度のスパイ映画、ぜひ劇場でお楽しみいただければと思います!

作品情報

あらすじ

スパイ映画史上最も地味な主人公、殺しは“アマチュア”のCIA分析官チャーリー。
妻の命を奪った国際テロ組織へのたった一人での復讐を決意する。
CIAすらも予測できない方法で、テロリストたちを追い詰めていく。だが、その裏には驚くべき陰謀が隠されていた―。無謀で予測不能な復讐劇の驚くべき結末とは!?

冷静な頭脳か、暴走する狂気か―
この“アマチュア”にあなたも騙される。

引用元:アマチュア(4月11日(金)劇場公開)|映画|20世紀スタジオ公式

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