【レビュー】帰ってきた あぶない刑事

帰ってきた あぶない刑事
引用元:映画『帰ってきた あぶない刑事』公式(公式X)

レビュー

”帰ってきた” 昔ながらの刑事モノ

「あぶない刑事」自体は初見なのですが、昔ながらの刑事モノとして人気だった「太陽にほえろ」や「西部警察」のような日本なのに平気でドンパチやっちゃう系のド派手な刑事モノの血筋を色濃く受け継いだのが「あぶない刑事」。

平成から令和に移り変わり、こんな無茶苦茶やるドラマも今となってはほとんどなくなった中、読んで字のごとく帰ってきた昔ながらの刑事モノ。

平気で街中で銃撃つし、平気で車もダメにしちゃうし、ノーヘル・両手放しでハーレー乗り回すとか、もうやりたい放題で本当に清々しい。

年齢を思わせないド派手なアクション

主演の舘ひろし・柴田恭兵は2人とも70歳を超えています。それにも関わらず、殺陣もするしガンアクションもするしで、本当に年齢を感じさせないまだまだ若々しい2人の活躍が楽しめました。

アクションでの体力的な面もさることながら、ダンディでセクシーなその様相は観客を釘付けにしてくれます。

とはいえもう70歳オーバーなので、大丈夫かな?怪我しないかな?とちょっと心配に感じるところも。

ファンにはたまらない演出・設定

あぶない刑事シリーズは1986年から始まった30年以上も続く(?)大人気シリーズです。

本作の帰ってきた あぶない刑事でも、要所要所に過去のTVドラマシリーズや映画にあった設定やキャラクターを引き継いでいます。

さらにファンにはたまらない演出として、当時の映像をシーンに合わせて出てくるシーンもあり、全く知らないながらも深い歴史と手厚いファンサービスを感じることができました。

また、おそらく今回用として撮り下ろしている過去のシーンでは、舘ひろしも柴田恭兵も当時の若い頃そのものの姿が映し出されます。

現代においては顔だけをCGで当時の若かりし頃の顔にすり替えるなんていうのは「ターミネーター:新起動/ジェニシス」なんかでも使用された技術だったりするのですが、本作でのこの撮り下ろしと思われるシーンはどのように撮影・編集が行われたのでしょう?と、気になる程度にはあまりにも自然で綺麗に過去シーンが描写されるパートがありました。

永峰彩夏は誰の娘?

今回登場する永峰彩夏は主人公のタカ&ユージの娘ではないか?というキーパーソンとして突然2人の目の前に現れます。

タカ&ユージの2人は過去の経歴からみて、確かに本人が知らぬ間に子供ができてもおかしく無いキャラクター設定なんだろうなと感じたので、この切り口はとても斬新なものだったのではないかと思います。

さらに永峰彩夏の母親となる永峰夏子はクラブで有名なシンガーをやっていたという過去があり、もしかするとタカ&ユージ以外にも父親候補がいたのでは…?と少し考察が膨らむ余地があります。

まとめ

ちょっと前に公開された「男はつらいよ お帰り寅さん」や「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」だったり、洋画でも「オーメン:ザ・ファースト」など、昔公開されたドラマや映画などを現代に復活させるという流れが流行っているのでしょうか?

親世代がよくみていた作品が現代のスクリーンに蘇るというのは、なかなかに感慨深いものがあり、全くその当時のことを知らなくても気になってしまうものがあるなと感じました。

あぶない刑事の2人は仮に次回作があるとしたら70代後半〜80代なんてこともあり得るので、いつまでも元気でダンディでセクシーなままでいて欲しいなと思いました。


作品情報

あらすじ

定年退職後、ニュージーランドで探偵事務所を開業した鷹山敏樹(舘ひろし)と大下勇次(柴田恭兵)だったが、警官と問題を起こして探偵の免許は剥奪され“出禁”となり、8年ぶりに横浜に戻ってくる。2人を追いかけてニュージーランドに行った真山薫(浅野温子)はどうやら行方不明。

「結局、ここに戻ってきたな」
「8年か、あっという間だったな」

横浜港の埠頭で横浜の風景を懐かしむ鷹山と大下。その夜、横浜で香港在住の日本人弁護士が何者かに殺される。事件に何かひっかかりを感じた鷹山は、埠頭で見かけた劉飛龍(岸谷五朗)を訪ねる。フェイロンにはステラ・リー(吉瀬美智子)というビジネス・パートナーがいた。ステラが昔の恋人に似ていることが気になる鷹山。 その頃「T&Y探偵事務所」に永峰彩夏(土屋太鳳)がやって来る。横浜での初仕事に喜ぶ大下。彩夏の依頼は、自分を産んで消えた母親の夏子を探してほしい、という依頼だった。実は、夏子は鷹山と大下にとって旧知の女性。もしかすると彩夏は自分たちの「……娘か?」という疑惑が浮上する。 まずは夏子の消息を調べるため、鷹山と大下はかつての後輩で現在は横浜港署捜査課長の町田透(仲村トオル)のもとへ。誰よりも鷹山と大下を知る町田は、二人が“あぶない”調査をしないか監視するため、部下の早瀬梨花(西野七瀬)に尾行を命じる。 夏子はどこにいるのか、彩夏は二人の娘なのか、繋がっていく過去との因縁──。そして、鷹山と大下の帰国と同時に起きた一連の事件の背後には、カジノ誘致を企てる元銀星会組長の息子・海堂巧(早乙女太一)がいることが分かり……。

タカとユージは、忍び寄る未曾有の危機から愛する横浜の街を救うことができるのか。

引用元:ABOUT THE MOVIE|映画『帰ってきた あぶない刑事』公式サイト

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